不動産売却

【土地の測量】土地を売るときに確定測量は必要?

境界トラブル
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土地を売却するとき、売主が確定測量をして、買主に土地を引き渡すことが一般的ですが、測量は必ずしないといけないのか?なぜ測量をする必要があるのか?費用はいくらかかるのか?などのご質問をよくいただきます。

この記事では土地売買における測量について説明します。

確定測量ってなに?

確定測量とは、その土地の隣地所有者との立会いを経て、境界を確認し、境界杭を設置して、隣地境界を確定させる測量のことです。隣地所有者には接面道路の管理者(公道であれば自治体)も含みます。

確定測量をすることにより

  • 土地の実測面積
  • 正確な寸法や形状
  • 隣地との越境の有無

がわかるようになります。

確定測量は、土地所有者から依頼を受けた「土地家屋調査士」がおこないます。

土地売買で確定測量をする理由

土地売買において測量をするのは主に2つ理由があります。

1.正確な面積を確定するため。

土地の売買価格は、登記簿に記載してある公簿面積、もしくは確定測量による実測面積のどちらかで決めます。しかし、公簿面積と実測面積が異なるケースがよくあります。

例えば、登記簿に40坪と記載がしてあっても、実測したら39坪しかなかった、逆に41坪もあったという場合です。

これは、測量しないとわからないことですが、40坪ある前提で売買価格を決めたのに、実は1坪少なかった、1坪多かった。となれば、売主、買主、それぞれの逆の立場で、損した得したで揉める元です。

春日井の住宅地の相場が、坪あたり30万~50万円ですから、登記簿面積と実測面積で、仮に1坪も違うとなると、金額の精算が必要になります。

実際には、区画整理などの住宅地内で1坪以上の違いがでることは少ないですが、古くからの集落や農地や山林などの場合は面積が大きく違うことは珍しくありません。

いずれにしても、最初から実測面積による売買となれば、そのようなトラブルは防ぐことが出来ます。

2.隣地との境界トラブルのリスクをなくすため。

隣地の境界トラブル、越境の問題もよくあります。境界のブロックや樹木の一部が隣地に越境している、あるいは越境されている。目視ではわからなくても、実測することで越境物の有無を確認することが出来ます。

仮に越境が発覚して解消できない場合は、買主が計画している建築計画に支障が出たり、隣地の人間関係がこじれる可能性があります。そのリスクを背負ってその土地を買うことは、買主にとってはとても怖いことです。

越境が発覚したとしても、事前に越境物の撤去をしたり、撤去が難しい場合でもその事実を隣地と共有することが大事です。解決に向けた合意書を締結することも可能になります。

逆に、越境がないことが確認できれば、隣地との境界トラブルがない安心できる土地というお墨付きを得られることになります。買い手にとって、越境トラブルは土地購入における大きな障壁となります。

売主としては、実測することでそのリスクを解消することができます。

測量せずに売却するのは可能か?

確定測量は、売主の法的義務としてあるわけではありません。測量はしないという条件で、買い手がOKすれば売買することは可能です。ただし、実際の取引の現場においては、売主が測量しない正当性のある理由が思いつきません。

買主の立場であれば、実測面積が不確かなまま、境界トラブルのリスクを抱えたまま、買うことは怖いことです。不利な条件をのんでもその土地が欲しいというなら話は別ですが、測量しない理由が明確じゃなければ買う気が削がれてもおかしくありません。

測量の費用と手続き

確定測量の費用は、現場の状況にもよりますが、一般の住宅地などあれば、30~40万円くらいが目安でしょうか。辺鄙な場所や複雑な地形、広大地で隣地所有者が多いとかで、100万、200万以上というケースもあります。

測量の流れとしては、買主と売買契約を締結してから土地家屋調査士に依頼して測量作業を開始します。

引渡しまでに確定を完了させて測量図を買主に交付しなければなりませんが、すべての作業は土地家屋調査士が行いますので、売主がなにか大変な労力を要することはありません。

土地家屋調査士は、契約後速やかに、現地の調査・測量を経て、すべての隣地所有者、道路管理者との立会いをします。隣地所有者への連絡調整・役所への申請作業も含め、境界確定するまでに、1~2ヶ月くらいかかります。隣地所有者と境界の位置で揉めたりする場合は、長引くこともあります。

まとめ

確定測量についてのまとめです。

  • 測量は、土地家屋調査士が行う
  • 売主が確定測量をして買主に引き渡すのが一般的
  • 土地を引渡すまでに確定すればいい
  • 確定測量により正確な面積と越境の有無がわかる
  • 境界トラブルのない安心できる土地の証明になる
  • 費用の目安は一般の住宅地で30~40万円前後
  • 境界確定するまで2ヶ月くらいかかる
  • 確定測量をしない売買もある
ABOUT ME
山本 直嗣
山本 直嗣
春日井シティ不動産(株)代表
名古屋のお隣、春日井市で不動産業を営む。地元の鳥居松出身で鳥居松小柏原中OB。平成17年に春日井シティ不動産を創業し、不動産売買と賃貸管理を中心に1000件以上の不動産問題を解決。趣味はラグビー。
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