【実家が空家のまま】売るか?貸すか?現状維持か?
相続した春日井の実家
春日井の実家を相続した東京にお住いのBさんからご相談です。
ご相談者のBさんは、5年前にお父様がお亡くなりになり、ご実家を相続されました。
ご自身は、すでに東京での生活をされていて、相続した春日井のご実家は5年間も空き家のまま。年に2回ほどご実家のお手入れに来てたのですが、それもしんどくなってきたとのこと。
売りたい気持ちもあるけど、特にお金に困ってないし、思い入れもあって踏ん切りがつかない。でも、固定資産税の支払いや管理の手間を考えるとこのまま所有するというのも悩む。
借り手がいるなら貸してもいいが、それも面倒くさそうだ。どうするのが一番いいだろうか。
今回の記事では相続した実家をどうすればいいか?についてご説明します。
空家になった実家をどうにかしたい。選択肢は4つ。
春日井の実家を相続したものの5年も空き家の状態が続いているのでそろそろなんとかしたいとBさんは考えています。基本的には、空き家をどうすればいいか?という問いに対する選択肢は4つ。
- 「自分で使う」自分や親族が使用する
- 「現状維持」とりあえず現状のまま維持する
- 「売る」思い切って売却する
- 「貸す」人に貸して賃料を得る
どういう選択をすれば一番いいのか。Bさんにとっての金銭的な損得の視点で考えてみましょう。
①「自分で使う」
まず、自分や親族がそこに住みたい!!!という実需のある話なら他の選択肢と金銭的な損得を比べる必要もありません。
他で家を借りるなら必要な家賃もいらない分、金銭的にもメリットもある。ただ固定資産税は変わらず毎年かかるし、建物の劣化具合によっては修繕のコストもそれなりに必要になるでしょう。
今回の相談者Bさんの場合は、自己使用の予定はないのでこの選択肢はありません。
②「現状維持」
なにかしたい思いはあるにしてもとりあえず問題を先送りというパターンが現状維持です。売りたい気持ちはないわけじゃないけどお金に困ってるわけじゃない。貸して家賃でも入ればいいとは思うけどいろいろ面倒だ。
とは言えなんとなく心理的な重荷というか負担を感じていてモヤモヤしている。がいますぐ決断しないといけない状況でもない。実はこういうケースは意外と多いです。
空き家のままでも定期的な点検やメンテナンスができれば全く問題ありません。自分でできない場合は不動産会社に管理をお願いしてもいいでしょう。
③「売る」
売る場合は、売却することでまとまった売却代金を手にすることができます。これが最大のメリットです。いくらで売れるのか?物件の特性とタイミングによりますが、価格が一番のポイントになります。
売却査定の結果は、1600万円
Bさんが売ろうとする場合、いくらで売れるのか?物件の特性としては立地の良い、築40年の4LDK中古住宅。土地は40坪。買い手の需要はある。査定は1600万。しかし築が古いので、建物の金銭的価値はなく、ほぼ土地の価値だが、とにかく、1600万なら売れる。
④「貸す」
貸す場合は、毎月の賃料収入を得ることができます。これが最大のメリットです。これもいくらで貸せるのかというのが一番のポイントになりますが、貸すための修繕リフォームや定期メンテナンスがかかるため、賃料収入との費用対価を見極める必要があります。
またいったん他人に貸してしまうと、貸し手の都合で賃貸契約を終了させることはできなくなることに注意してください。ただし、所有権はそのままなので、借り手がいる限り、将来的な売却の選択肢を残したまま一時的な賃料収入を得ることができます。
賃料収入は、月額7万円(年間84万円)
Bさんのご実家は立地はよく、建物は間取りは4LDK、築は40年と古いが、借り手の需要はある。家賃を10万以上に設定しようと思うと、フルリフォームが必要だが、クロスの張替えなど表層リフォームとハウスクリーニングだけでも、月7万円の家賃設定なら、借り手は見つかる。
数百万をかけるようなフルリフォームは費用対効果が悪いが、表層リフォームの予算位なら、賃料は多くは取れないが、空き家で遊ばせておくよりは収益性は高い。月7万円(年間84万円)の賃料収入が見込めます。
Bさんは、手放してスッキリしたいと「売却」を選択
どんな選択肢にもメリットとデメリット、損得の考えがでてきます。
売れば、お金が入って管理の煩わしさから解放される。でも、思い出の実家がなくなる寂しさや切なさがあるかもしれない。金銭的な損得でいえば、将来値上がりするなら、いまは売るタイミングじゃないとも言える。ただ、Bさんのご実家の立地の場合、将来的に地価が上がるよりも下がる可能性の方が高いと思われました。
貸せば、賃料が入ってくる。税金コストだけ払い続ける心配はなくなる。でも、貸すための修繕費用がかかる。借り手とトラブルが起こるかもしれない。一定の収益は得られるが、建物の修繕や借主との対応など貸主としての義務や責任も伴う。
結局、Bさんは、売却を選択しました。貸すのはいろいろ面倒がありそうで、心労が増えそうだと。今すぐ売らないといけない理由もないけど、将来値上がりする可能性も低いだろうし、いま売ってスッキリしたいと判断されました。
春日井の空き家は、売却も賃貸も需要あり
空き家をどうするか?の選択肢を決める前に、不動産の価値を把握する必要があります。売るかどうかの前に、そもそも売れるのか?買い手の需要があるのか?貸すかどうかの前に、そもそも貸せるのか?借り手の需要があるのか?
Bさんのご実家に関しては、春日井の中心の人気エリアにあって、築年数の古い建物はともかく、土地に関しては特に需要が見込める。住宅需要が高く、売るにも貸すにも困らない。そんな物件でした。
春日井なら買い手や借り手の需要はある
結局、空き家問題としてなにが困るのかというと、買い手も借り手もいない、という需要がないという場合です。日本全国の空き家率は約13%、7軒に1軒が空き家という平成25年の総務省の統計データがあります。
これは日本全体で都会も田舎も交えた平均ですから、過疎地など場所によっては平均よりも倍以上空き家となっている地域もあります。そういう手の打ちようがない空き家もあるのは現実です。ただ、春日井においては、人気のあるなし、相場の高い安いはありますが、需要がゼロ、まったくなし。という不動産はほとんどないでしょう。
春日井のなかにも、建物の老朽化や土地の形状の問題があって物理的に使用不可とか、現実的に価値がゼロという物件もあります。でも基本的には、春日井の中心地はもちろん、郊外立地でも住宅や事業向けなど何らかの需要はありますし、空き家が老朽化して建物としては使えなくても土地としては使い道があるケースもあります。
春日井の空き家を収益化しようと思えば、古家だろうと郊外だろうと、その立地や物件のニーズに合った買い手なり借り手はみつけることができるのです。
実家への思い入れもあるが、後悔しない選択を。
実家をどうするかで悩んでいる方は多いです。その選択肢に絶対的な正解はありません。
自分で使ってもいいし、現状維持でもいいし、売ってもいいし、貸してもいい。でも、5年後、10年後を考えたときに、一番後悔しない選択はどれか?そんな視点で考えてみるといいと思います。
これから不動産の価値はますます二極化します。一部の都会や駅近の人気エリアの不動産はこれからも価値は上がっていくでしょう。
でも多くの地域の不動産の価値は10年単位で見れば、よくて現状維持、人口が減れば需要も減っていくでしょう。春日井でも、二極化は避けられないし、既に人気のエリアとそうでないエリアで地価は倍以上差がついてます。
いまなら、どんな物件でも大なり小なり需要があるので、貸すのも売るのもできます。もし春日井の空き家をどうするか?ということでお困りでしたら、春日井シティ不動産にご相談ください。
お客様の意向と事情をふまえて、わかりやすくご提案をさせていただきます。